キエフのグルジア料理屋(Mama Manana in キエフ/ウクライナ)
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先日訪れたウクライナはキエフのグルジア(ジョージア)料理を。
「グルジア」というのはロシア語読みの発音で、ロシア離れをしたいグルジア政府は、いまだにこの名前を使い続ける日本政府に「ジョージアと呼び名を変えてくれ」と頼んだ、というのは有名な話です。
とはいえ、日本人にとって「ジョージア」と聞いて最初に思い浮かぶのはコーヒーのブランド、そしてその次にアメリカの「ジョージア州」なので、「ジョージア=グルジア」と理解されるにはまだまだ時間がかかることでしょう。
なので今回は便宜上、「グルジア」と書いていきますが、現在私が住むワルシャワで驚いたことの一つはグルジア料理屋の数。
たくさんあります。
しかしキエフに行ってわかったのは、キエフにはワルシャワ以上にグルジア・レストランがあること。
ウクライナ・レストラン以上にグルジア・レストランがあると思います。
私がキエフ滞在中に行ったグルジア・レストランはたった一つですが、それでもこのグルジア・レストランがキエフで一番であると勝手に確信しています。
それがMama Manana。
住所(ウクライナ語表記):вулиця Велика Васильківська, 44, Київ, 01004
住所(英語語表記):Velyka Vasylkivska St, 44, Kyiv, 01004
ロケーションは中心部からほど近いのでアクセスしやすい立地です。
内観。
こういう風に開放感があって、一人客でも入りやすいカジュアルさのある、Cozyな雰囲気のレストランは珍しいと思います。
内部のインテリアや家具のセレクトも配慮の行き届いている感じ。
最初に私が行ったのは昼時で、私以外にも一人で来ている現地の若い女性や男性がいました。
2回目に行ったのは夕時で、その時はカップルや家族づれの方がいました。
私のようにアジア人の一人客でも、妙な居心地の悪さを感じさせなかったのは、スタッフの方のホスピタリティーのたまものです。
料理もさることながら、私が一番感銘を受けたのはスタッフの方です。
私の担当となったキエフ人男性は、非常に丁寧、親切、そして気配りのできる方で、私の人生で一番良い印象をもったレストラン・サーバーでした。
やはり詰まるところ、人の印象にすべては左右されるのかもしれません。
接客が悪いレストランの場合、料理の味がどんなによくても、記憶の中ではネガティブな印象となります。
そのような意味で、こちらのレストランは接客も高レベル、料理も高レベルと、非常に珍しいレストランでした。
この男性の方以外も、スタッフは英語で対応可でした。
このような点も、現地語を話せない私のような一見客にとっては高ポイントです。
さて肝心の料理ですが、こちらのレストランでは前菜が出ます。
これはどこに料金が含まれているのかわかりませんが、すべての料理についてくるものだと思います。
「Present from a chef」と言いながら渡されました。
パンときゅうりと4つのソース、そして粉末のスパイス。
このソースは上からチーズベースのもの、ビーツ(カブ)ベースのもの、唐辛子ベースのもの、そしてこの最下部の緑のものは、原料は忘れましたが、少しスパイシーなものでした。
粉末のスパイスは、塩っぱいものでした。
パンがおいしいかったです。
こういう日常的な感覚でこのようなレベルの高いパンが出てくるという状況は、まだまだ日本では望めません。
日本であったら、メニューの上でしっかりと名前を与えられていて、その横に原料とかウンチクとかが書いてあって、ある程度の値段がすると思います。
この前菜のように、単なる付け合わせで出てくることはないでしょう。
前菜を食べていると出てきたのが、グルジア料理定番のハチャプリ。
定番のグルジア料理です。
焼きたてでおいしかったです。
私は日本人ですが、「焼きたてのパン」と「炊きたての白米」とを比べると、「焼きたてのパン」に軍配が上がるのではないでしょうか。
ハチャプリはパン生地の中にチーズを詰めた後、上にさらにチーズをのせ、卵ものせて焼き上げたもの。
なので、出てきた当初はいいのですが、すぐに冷めてきて、チーズが硬くなってきます。
そしてチーズとパンと卵、というかなり単調な組み合わせなので、食べていると飽きてきます。
ハチャプリ自体も大きいので、2人でシェアするのがいいかもしれません。
続けて出てきたのがシュクメリ。
これはラム肉を、にんにく、サワークリーム、そしてこの店ではくるみのソースを使って煮込んだもの。
美味しさがすでに約束されているような組み合わせです。
たいへんクリーミーで美味しかったです。
肉の量も多く、お皿自体も大きいので、ボリュームがあります。
なので、前菜、ハチャプリ、シュクメリの3品を一人で食べるのはなかなか大変でした。
しかし非常に満足度が高かったので、数日後にまた伺いました。
この時に頼んだのは、これまたグルジア料理定番のヒンカリ。
写真がボケていますが、これはユーラシア大陸の各地で広く見られる、小麦の皮で肉を包んだ料理です。
日本で言うところの餃子ですね。
サイズはこちらの方が大きいですが。
これは、上の結び目をつまんで、手でいただきます。
まずは端を噛んで中のスープを吸い、それから食べます。
そして、つまんでいた上の結び目は食べません。
大変美味しいヒンカリでした。
続いて注文したのがシャナーヒ(Chanakhi)。
鶏肉とパプリカのシチュー。
これも大変美味しいシチューでした。
この2回目の訪問時もサーバーの方は先日と同じで、また大変よいサービスを受けられました。
Mama Manana、ここは私がキエフに行ったらまた再び行くことがすでに決定しているレストランです。
なお、お会計は日本円で1回目が1200円ほど、2回目が800円ほどでした。
この値段でこのレベルのサービスと料理が受けられるなら、安いとしかいいようがありません。
その他の写真を。
会計を頼むと、このような封筒でレシートをくれます。
メニュー。
ワルシャワのケバブ屋(EFES KEBAB in ワルシャワ/ポーランド)
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本日はケバブ屋を。
日本では、夜飲み歩いた後のシメといえばラーメンが定番ですが、ここヨーロッパではケバブが定番です。
こちらのケバブ屋、EFESはワルシャワで最古のケバブ屋らしく、ワルシャワ市内に2箇所あります。
どちらも中心部からは外れているので、なかなかケバブためだけにEFESを訪問するというのは、短期滞在の方には難しいかもしれません。
こちらのお店、旧市街にある「ワルシャワ歴史博物館」での展示物に「ワルシャワ最古のケバブ屋」として紹介されているのを見て、私は知りました。
調べてみると意外に近所ということで、お昼に伺いました。
住所:Francuska 1, 05-077 Warszawa
URL: Restauracja turecka - Kebab EFES Warszawa
店の外観の写真を撮るのは失念したのですが、こちらのお店、実はケバブ屋というよりもProperなトルコ料理屋です。
なので、普通にレストランとして、誰かとランチなりディナーなりを楽しむことができます。
そういうレストランの横に、小さな窓口があって、そこでテイクアウト用のケバブの販売をしています。
このお店の前を通るとよく行列ができているのですが、ワルシャワで行列のできるケバブ屋なんて見たことがないので、それだけ味も定評があるということでしょう。
なおテイクアウトの場合、特に店内に座る場所があるわけでもなく、店外には椅子もないので、店外の路上で立ち食いしている人がたくさんいます。
たまに思うのが、近隣住民から苦情はこないのかな、ということですが、大きな問題には至っていないようです。これまでのところは。
さて、注文したのは大部分の人が頼んでいる「ドネルケバブ」。
巻いてあるやつです。
開けてみると...
そして食べてみると.....
という感じで、まあよくあるケバブです。
味は大変よかったです。
ただ期待していたほどではなかった、というのが正直なところ。
ワルシャワの他のケバブ屋のレベルがわからないのですが、アムステルダムで食べたLeeman Dönerほどではなかった、というのが一番最初に思ったことです。
話が脱線しますが、このアムステルダムのケバブ屋「Leeman Döner」。
ここはアムステルダムで一番美味いと評判のケバブ屋で、私も数回行ったことがあります。
ここの特徴は店内の焼きたてのブレッドで作ったケバブサンドで、これはたいへんおいしかったです(以下画像はネットからの拾い物です。)
さて、さらなる余談ですが、ケバブとは一体どういう形をしているものなのでしょうか。
私はロンドンで初めてケバブなるものを食べたのですが、ロンドンのケバブは大抵こんな感じでした。
ケースの片側に野菜があって、反対側に肉とピタがのっているという感じ。
一方、オランダやポーランドでは、ブレッドやラップで挟んだり、包んだりしているのが主流のようです。
日本でも一度ケバブを食べたことがありますが、こんな感じのケバブでした。
レタスがあるのが特徴的でしょうか。
私の中では、日本で食べたケバブが一番「ケバブらしからぬ」ものでした。
簡単にいうと、お行儀が良すぎるのです。
小ぶりなサイズに、控えめな野菜と肉.....という、なんとも慎ましい感じのケバブなのです。
しかし私の中で、ケバブというのはもう少し、乱雑な、チープな、荒々しさを感じる食べものなので、そこらへんのイメージのギャップを日本でケバブを食べたときには感じました。
私の中ではケバブといえば、ロンドンのあの、ケースの片側に野菜がのったもの、というのがイメージとしてあります。
ロンドン、もしくはイギリス以外では見たことがないので、イギリス特有のケバブなのかもしれません。
懐かしい思い出です。
ワルシャワのラーメン屋(Uki Uki in ワルシャワ/ポーランド)
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またしても久方ぶりの更新です。
今回はワルシャワのラーメン屋を。
Uki Uki
住所:Krucza 23/31, 00-520 Warszawa
こちら、日本人のオーナーの方が経営されているお店で、2015年にオープンしたという比較的新しいお店です。
本業はラーメン屋ではなくうどん屋なのですが、ラーメンを始めてあれよあれよと人気になって、今ではうどんと同じほどの人気メニューらしいです。
ネットでオーナーの方のインタビューを読んでみると、元は日本で寿司を学んだ方らしく、その後海外進出にあたって、「飽和状態にある寿司レストランではないものを」という気持ちから、うどん屋を始められたようです。
寿司⇨うどん、という発想の飛躍にオーナーの方の地頭の良さを見る思いです。
うどん屋といえば、ロンドンにKoyaといううどん屋がありますが、ヨーロッパでうどん屋を掲げているレストランはなかなか見つからないと思います。
ラーメン・レストランに関しては数年前からロンドンでも数は増えてきて、また以前住んでいたアムステルダムでも近年数が爆発的に増えているので、Uki Ukiでラーメンを始めるのも時間の問題だったのだと思います。
さて、私が頼んだのは「Uki Uki Original」という名のとんこつラーメン
日本でラーメン屋に行くときはいつも、ズボンへのスープのはねを防ぐためにハンカチを持っていくのですが、こちらでは写真右上にあるような、非常に大きな紙を提供してくれます。こういう細かい気遣い、素晴らしいです。
これで値段は日本円にして990円ほどですが、ラーメンのビジュアルは日本で食べるラーメンと遜色ありません。
ところで、日本食に慣れた私にとって、ヨーロッパでの食事で物足りなく感じるのは、食器の単調さです。
真っ白な食器に、銀色のスプーン/フォーク/ナイフという色の単調さ。
また食器の形もパターン化している。
海外の日本食レストランにいって感じる不満は、味というよりもこのビジュアルだったりします。
その点、こちらのラーメンは食器にまで気が使われていて大変よろしく感じます。
味に関しましては、麺にやや難があるという感じでした。少なくとも私の好みからはやや外れる。少々柔らかいかな、という感じ。
ただUki Ukiは日本人以外の客に向けて商売をされているようなので、これは現地の方に合わせた仕様なのでしょう。
スープに関しては大変満足でした。どっしりした重みがあって、飲みごたえのあるスープでした。
店内に入って一番最初に感じたのは、「日本のうどん屋みたいな匂いがする」ということ。
これはもちろん褒め言葉でして、この匂いを外国で嗅ぐことができるとは想像していませんでした。
この匂いとは具体的には、うどんを茹でる釜からくる、湯気と小麦の香りが混ざった匂い。
キッチンで働いている方がほとんど女性で、しかも全員中年女性であるところも、日本のうどん屋を想起させ、「そこまで忠実に再現しているのか」と妙に関心をしてしまいました。
私と一緒に同行した方によると、キッチンの方はウクライナ語を話しているとのことだったので、ウクライナからの方たちなのでしょう。
注文すると出てきたすり鉢とごま。
ワルシャワのカフェ(Cafe Zaraz Wracam in ワルシャワ/ポーランド)
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先日行ったカフェを。
Cafe Zaraz Wracam
住所:Paryska 17, 03-945 Warszawa
このカフェがあるエリア、ワルシャワを流れるヴィスワ川右岸の右下のSaska Kępa地区は、ポーランド人いわく「Fancy area」とのことです。
たしかに洒落たカフェやレストランが多く、でも静かで落ち着いた感じもあって、大変良い雰囲気です。
アーティストや、ポーランドの有名俳優が住んでいるエリアとしても知られているそうです。
さてそんな場所にあるこちらのカフェ、Cafe Zaraz Wracam。
外観
道の反対側を歩いていると見落としてしまいそうなくらい溶け込んでいますが、ちゃんとカフェがあります。
Google Mapのレビューを見てみると、かなり高いレビューを得ており、また英語での投稿も多いので、ローカルの人たちだけでなく、様々な人が来てるのだと思います。
私が伺ったのは雨降る休日だったので、店内のお客さんは私と、別の席に座るカップルだけでした。
居心地は大変良い場所でした。
カプチーノを頼みましたが、味にそこまで感動はなかったかな、というのが正直な所です。
私が行った時だけか、それとも普段からなのかわかりませんが、WiFiがなかったのがちょっときつく感じました。基本的にワルシャワのカフェにはWiFiがデフォルトでありますので。
朝食のバイキングをしているようで、結構人気のようです。
またいずれ、朝方に伺ってみるといいかもしれません。
ワルシャワのカフェ(Coffee Desk in ワルシャワ/ポーランド)
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さて今日もカフェを。
Coffee Desk。
住所:Wilcza 42, 00-678 Warszawa, Poland
前回はETNO Cafeを紹介しましたが、そのETNO Cafeとこちらのカフェが、ワルシャワ滞在中に2回以上行ったカフェです。
こちらのカフェはそのETNO Cafeの近くにあります。
このCoffee DeskはETNO Cafeのような「カフェでありながらしっかり食事もとれる」という所ではなく、カフェ業に専念している所です。
ドリンクの他にもケーキなどのスイーツ、サンドウィッチなどもありますが、あくまでも軽食です。
平日は朝7時半から9時まで営業しているようなので、かなり営業時間は長いですね。
今回はカフェラテを。
価格は他のカフェと比べると若干高めです。
ワルシャワの他のカフェで、カフェラテ/カプチーノはおよそ300円くらいですが、ここでは400-450円くらいします。
それだけコーヒー業に専念されているということなのでしょう。
それを示すかのように店内にはコーヒー製品がかなり売られていて、面白いことにその製品のかなりのものが日本製です。
なので日本語が書いてあります。
Google Mapにあるレビューを見てみると「このカフェはJapanese Styleに影響をうけて云々」と書いてありました。
普通にコーヒーを飲んで、店内を見渡す限りだと、日本からの輸入製品が売られていること以外に日本からのあきらかな影響を感じはしませんが、日本から何らかのインスピレーションを受けているのかもしれません。
店の外観。
店内の様子。
店内には、普通におしゃべりで来てる人の他に、パソコンを持って来て作業をしてる人もかなりいます。
全員どこかおしゃれな感じの人ばかりです。
ネット利用者の数にも寄るのでしょうが、私が行った時はWiFiが異常なほど速くて驚きました。
さて余談ですが、これらの写真は昨日撮ったものです。
当初このブログは、撮りためた写真の発表の場として始め、昨年訪れたハンガリーやポーランドで行ったレストランやカフェのことを書いていましたが、先日より私はワルシャワに住み始めたので、今回の記事はリアルタイムでの更新となります。
こちらのCoffee Deskには昨日の朝、約1年ぶりに伺ったのですが、驚いたことが1つ。
昨年と同じ店員さんがいたことです。
昨年伺った時に、諸事象あってある店員さんの名前を聞いたのですが、その方がまだ働いていました。
彼女は私のことを忘れていましたが、面白い再会でした。
ワルシャワのカフェ(Etno Cafe in ワルシャワ/ポーランド)
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またしても身辺多忙にて、久々の更新です。
今回、ご紹介するのはワルシャワの中心部にあるEtno Cafe。
Etno Café
住所:Marszałkowska 87, 00-683 Warszawa
こちら、個人的には一番のお気に入りの場所で、ワルシャワ滞在中には数回うかがいました。
滞在時はセントラルステーションから一番近いこちらの店舗にのみ伺いましたが、ワルシャワ市内には...、というかポーランド国内には何店舗か展開しているチェーンカフェのようです。
私がいった時は、まったくそんな「チェーン臭」はしませんでしたが。
店内は広く、開放感があり、営業時間も長く、またお客さんにもフリーランスのようなパソコンを持ってきて作業している方も多いので、あまり気兼ねすることなく長居することができます。
おそらく場所柄、外国からのお客さんも多いらしく、店員さんも英語で難なく対応してくれます。
おそらくスタッフの採用要件に英語能力があるんだと思われるほど、ポーランドではめずらしい流暢な英語を話す方がほとんどで、しかも笑顔も素晴らしい。
私は基本的にカフェに行ったらカプチーノ(もしくはカフェラテ)を頼むのですが、このETNO Cafeにおいても、カプチーノばかり頼んでいて、食事を頼んだのは一回だけです。
その時の食事がこちらのシャクシューカ。
シャクシューカは中東の料理ですが、最近はヨーロッパのカフェやレストランで、よく目にするようになりました。
トマトソースに卵を落とすというシンプルな料理で、味もどこか予想がつくのですが、それでもおいしいものはおいしいです。
ワルシャワに行ったらまた確実に伺う場所です。
ワルシャワのレストラン(Folk Gospoda in ワルシャワ/ポーランド)
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今日のレストランはワルシャワで一番のオススメです。
Folk Gospoda
住所:Waliców 13, 00-865 Warszawa, Poland
URL:
このレストラン、ずっと探していたレストランでした。
私は2014年にはじめてワルシャワを訪れたのですが、その時に行ったあるレストランで、人生で食べた中で最高といっても過言ではないスープをいただいたのでした。
そのスープの最大の特徴は、ホイップクリーム(と当時は思っていました)とスープが一緒に供されることで、それをスープに入れて食べると絶品なのでした。
ホイップクリームなんてスイーツと一緒に供されるものだという固定観念がありましたので、まさかスープと一緒に出てくるとは、という驚きです。
もう一つ特徴的だったのは、スープに入っていたパスタ。
これがいわゆるイタリアのスパゲッティのように細長いものではなく、中太のラーメンの麺ぐらいあるものでした。
もちろんラーメンのようにすするわけにはいきませんでしたが、こんなものがポーランド料理にあるのかと驚いたのでした。
スープの味もどっしりしたものだったので、長いこと食べていない日本のラーメンを想起したのでした......。
それから月日は流れ、ワルシャワにまた再び行くことになりました。
もちろんこのレストランをまた訪れたかったので、どこだったのかを旅立つ前に探したのですが、見つかりませんでした。
当時の写真を見返しても、料理の写真はあるものの、肝心のお店の名前が写っているものはありませんでした。
幾度となくネットで探したものの、見つからず。
またレストランの場所の記憶も曖昧でした。
そんなある日、ポーランドに住んでいる方のブログがあったのでそれを何気なく読んでいると、載せられている写真の一枚に見覚えのある料理が写っていました。
それこそがまさに私が探していたあのスープで、そのブログにはレストラン名も丁寧に書かれていたので、ついに一度は諦めかけたレストランを見つけたのでした。
それが冒頭に記した「Folk Gospoda」というレストランです。
レストランの名前とともにわかったのが、あのスープはマッシュルームのスープであること。
記憶の中ではマッシュルーム(きのこ)系のスープなんて所は忘れ去られていて、何かチキン系統のスープだと思っていました。
それと、そのブログに写る写真では、スープと共に添えられているのはホイップクリームではなく、単なる生クリーム(あわ立ててないもの)でした。
私が2014年に訪問してからかなり時間が経っていたので、レストランの方でもマイナーチェンジをしたのかもしれません。
さてワルシャワについて荷物をホテルに置き、すぐさまFolk Gospodaに伺いました。
店の外観はほとんど記憶に残っていませんでしたが、お店の入り口と店内のインテリアは記憶にある通りでした。
席に案内され、メニューの中からスープの欄を探すと、ありました。
3種類あるなかで一番高いスープでした。
メニューには「Grzybowa „3 grzyby” - nasza specjalność!」と書いてあり、3種類のマッシュルームが入っているようです。
また価格もスープの中では一番高く(とはいえ600円ほど)、お店の一押しであることが伺えます。
私はそこまで空腹ではなかったので、実はスープだけで十分だったのですが、妙な見栄から付け合わせのパンと紅茶も注文しました。
待つこと数分。
長年待ち焦がれたスープがやって来ました。
以前は底が深いお皿でしたが、今は浅いもので提供されているようです。
早速、一口いただきます。
おいしい。
記憶の中で覚えているのは「生クリーム」、「太麺」、「おいしい」ということだけだったので、「どういう風においしかったのか」という具体的なことは完全に忘却されていました。
なので「これが探してた味だ!」とか「これだ、この味だ!」みたいな、久しぶりに実家の飯を食ったときのような感慨は特になく、ただ「ああ、おいしい.....」という静かな、しみじみした感動がそこにはありました。
麺(パスタ)は記憶にあるよりも短い感じでした。
スープも後半になってクリームを入れると、まろみが加わってえも言えぬ味になります。
こういう系のスープにクリームを入れるというのは、あまり無いことだと思いますが、それ故にこのコンビネーションは舌に新鮮に響きます。
さて予想外の驚きだったのが、余興で頼んでいたパン。
このような表現を何度も使うと安っぽいですが、「これほどおいしいパンは食べたことがない」といっても差し支えないほどの味でした。
焼きたてなのか、パンは暖かく、皮はパリッとしています。
バターもついていますが、もはやこのパンだけで何も付けずに食べられます。
しかも価格の割りに量が多い。
このパンだけ注文しても腹一杯になれるくらいの量です。
このパンには驚きました。
スープにばかり目がいっていたので、パンに対する期待はなにも無かったというところを差し引いても、このパンに対する感動は薄れません。
このレストランには結局ワルシャワを去る日にも伺って、スープとパンをまた頂きました。
ワルシャワに次回行ったら、まず最初にいくレストランはここでしょう。
また行くのが楽しみです。
(その他の写真)